平成23年6月の法語
蒸し暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。蒸し暑くなってきてようやく一週間ほど。そろそろ体が慣れてくればと思うこの頃です。
そうこうしながらもう月末です。法語カレンダーを改めて読み返してみたいと思います。

「他力とは、如来の本願力なり」
一般的?に使われる「他力」と、私たちが「他力」ということ。ここにそもそも捉える意味が大きく変化してくるのではないでしょうか。
よく社会で言われる「他力」とはいわゆる他人任せのことですね。僕からしてみれば、他人任せを人聞きよくしたのが「他力」になっているような気がします。
文例をあげてみますと↓
「僕はなんでも他人任せだからね~楽なもんですよ」
と
「僕はなんでも他力本願。楽ですよ。」
なんだか違って聞こえませんか。「他力本願」という言葉を使うだけで何か正当化している気がします。この聞こえの良さが「他人任せ」という言葉を「他力本願」という見栄えのいい服を着せてしまったのではないでしょうか。
では本来の「他力」とはなにか。
他なるはたらきであり、自分たちでは想定できない実行できないはたらき。これこそまさしく仏力なのですね。仏力によるはたらきとは、私たちを必ず救うと約束した、そして救われた事実があるはたらきでありと思います。
ただ任せること、自分の意志によるはたらきが入るだけでそれはもう自力。成り行きに任せ、手が合わさればそれはもう手を合わさせて頂いている「他力」なのではないでしょうか。そしてこうさせてくださるのが「如来の本願力」なのでありましょう。
それでは、失礼します。
南無阿弥陀仏 高山信雄

Category: 法語と名言
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