寺の掲示板 平成22年6月24日掲載
梅雨に関わらず、天気に恵まれています。ありがたいことですね~今日はそんな天気の中、お月参りが終了したら境内剪定を少ししてみようかと計画中です
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「一切の有情は みなもって世々生々の父母兄弟なり」親鸞聖人
→有情とは、生きとし生ける者、心を有する者という意味で、旧訳では衆生と訳されます。
私たちは、先祖代々からの生死を流転し生きていると同時に、今現在みんなと一緒に生きている訳であります。我々の目で明らかにできる先祖は両親があり、祖父母らのせいぜい8人程前くらいです。しかし、それより遡っていくと、二十代前の父母兄弟は何十万人にもなり、もっともっと遡って縄文時代になると、数の単位がわからないくらい膨大な数の先祖が存在しているんです。そのようなすべてのいのちのつながりによって、今私は生かしめられているわけです。先に生きて下った方々の縁によって継続されてきたこのいのち、このいのちそのものの不思議さを感ずると共に先祖の思いを知り、今を感謝できる人間になれよ、と願われているのではないでしょうか。ゆえに親鸞聖人は「父母の孝養の為とて一遍にても念仏申したること未だ候わず」と仰ったのであります。
我々の執着を離れることができない濁りの念仏ではなく、先に救われた方々の南無阿弥陀仏の歴史を訪ねることがいのちの要ではないでしょうか。
いのちのつながり、いのちの歴史を知ることは大切なことですよね。私たちは、自分自身で生まれ、生きているわけではありませんね。そして、生きている中でも周りに迷惑をかけながら、世話になりながら生きているわが身であります。そんな身であることを気づかせて頂く、聞く姿勢にさせて頂けるのが仏教、お念仏の教えであると思います。朝起きたら、南無阿弥陀仏、夜寝る前に南無阿弥陀仏、今あるいのちに感謝して日々元気に過ごせれたらそれ以上の喜びはないのではないでしょうか。
それでは、失礼します。
南無阿弥陀仏 高山信雄
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